【お知らせ】
第24回 石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞の受賞作品が発表され、文化貢献部門 奨励賞に本作「ちゃわんやのはなしー400年の旅人ー」監督、松倉大夏が選ばれました。
受賞理由>> 400年にわたって続く陶工の家に生まれた第15代沈壽官(1959~)の歩みを中心に、伝統を背負いながらそれを未来につなぐ親子の物語を描く。同時に、日韓の文化交流や日本国内における差別の問題にも目を配ることで、国や民族を超える視点を打ち出している。陶工たちのインタビューと専門家による解説を柱とするオーソドックスなつくりであり、カメラワークもみごとで、文化貢献部門にふさわしいドキュメンタリーとして高く評価したい。
皆様のご支援とご協力の賜物と、心より感謝申し上げます。
<<上映スケジュール>>
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鶴岡まちなかキネマ (山形) 11/30 (土)~
Story
わたしたちは、故郷を想い<未来>を見つめる—
遡ること420年前、豊臣秀吉の二度目の朝鮮出兵の帰国の際に、主に西日本の大名たちは朝鮮人陶工を日本に連れ帰った。薩摩焼、萩焼、上野焼などは朝鮮をルーツに持ち、今もなお伝統を受け継いでいる。
薩摩の地では、島津家が彼らを厚く庇護をして苗代川という地に住まわせた。その中に沈壽官家の初代となる沈当吉がいた。以来、沈壽官家は研磨を重ね多彩な陶技を尽くした名品の数々を世に送り出し、世界中に “SATSUMA”の名が広がった。
幼少期に経験した言われなき偏見や差別の中で、日本人の定義とは何かと自身のアイデンティティに悩んだ十五代沈壽官を救った司馬遼太郎の至宝の言葉。
その十五代沈壽官が修行時代を過ごした韓国・利川にあるあるキムチ甕工房の家族は、十五代から学んだ伝統を守る意義を語る。沈壽官家の薩摩焼四百年祭への願い。
そして、十二代渡仁が父から受け継いだ果たすべき使命。十五代坂倉新兵衛が語る父との記憶と次の世代への想いとは。
朝鮮をルーツに持つ陶工たち、その周囲の人々の話が交差し、いま見つめ直すべき日本と韓国の陶芸文化の交わりの歴史、そして伝統の継承とは何かが浮かび上がる。
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主な登場人物
薩摩焼 十五代沈壽官
上野焼 十二代渡仁
長安窯 申京均
萩焼 十五代坂倉新兵衛
五父子甕器窯
Staff
監督 松倉 大夏
神奈川県三浦市出身。現代美術作家の両親のもとで育つ。
法政大学大学院でフランス哲学を専攻。
2004年よりフリーランスの助監督として映画業界で活動。
脚本に携わったNHK特集番組「巨大戦艦大和〜乗組員が見つめた生と死〜」(2012)は、ATPドキュメンタリー部門優秀賞を、NHK特集番組「零戦〜搭乗員たちが見つめた太平洋戦争〜」(2014)は、ATP賞グランプリを受賞。
監督作のWOWOW「君のことを忘れない〜女優・渡辺美佐子の戦争と平和〜」(2013)では、日本民間放送連盟賞 優秀賞を受賞。映画「やまぶき」(2022)のプロデュースなどでも活躍。
企画・プロデュース 李 鳳宇
89年の映画会社シネカノン設立時から現在まで内外の映画250本以上の製作、配給を手がける。
韓国映画『シュリ』『JSA』『スキャンダル』『殺人の追憶』等の配給で「韓流ブーム」を巻き起こし、2008年韓国釜山国際映画祭より特別功労賞を授与された。『パッチギ!』(2005)でキネマ旬報ベストテン第1位、『フラガール』(2007)ではインディペンデントの映画会社としては初の日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞。
第29回日本アカデミー賞協会特別賞、第1回SARVH賞最優秀プロデューサー賞、第16回淀川長治賞などを受賞。現在、株式会社スモモ代表。『健さん』『あの日のオルガン』のプロデュースのほか2023年6月に上演された『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)の演劇化では総合プロデューサーを務めた。
語り 小林 薫
京都府出身。唐十郎主宰の「状況劇団」を経て、77年『はなれ瞽女おりん』(篠田正浩監督)で映画デビュー。代表作は『それから』(88/森田芳光監督)、『秘密』(99/滝田洋二郎監督)、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(07/松岡錠司監督)など。主演を務めた「深夜食堂」(TBS系)シリーズは劇場版も公開。ほかに映画『Dr.コトー診療所』(22/中江功監督)、『首』(23/北野武監督)に出演。
音楽 李 東峻 LEE Dong June
韓国・釜山出身。ソウル芸術大学実用音楽学科卒。延世大学映像音楽科教授、チェチョン国際音楽映画祭執行委員長。1994年より数々の演劇、ドラマ、映画に携わる韓国を代表する音楽家。主な作品にパフォーマンス「NANTA」ドラマ「アイリス」映画『シュリ』『ブラザーフッド』『7番房の奇跡』『イン・ザ・ヒーロー』(日本映画)など。
撮影 辻 智彦
1970年和歌山県生まれ。株式会社ハイクロスシネマトグラフィ代表。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業後、テレビ制作会社と契約。1998年フリーランスキャメラマンとして独立し、「ザ・ノンフィクション」「世界の車窓から」「ETV特集」等、多くのテレビドキュメンタリーを撮影。2004年の『17歳の風景 少年は何を見たのか』を皮切りに、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(07)、『キャタピラー』(10)、『千年の愉楽』(12)など多くの若松孝二監督作品の撮影を担当。ほかに『止められるか、俺たちを』(18/白石和彌監督)、『MOTHER マザー』(20/大森立嗣)など。2021年に映画監督や俳優たちとの対話を記録した著書「ドキュメンタリー撮影問答 対話から見えてくる映像制作の深層」(玄光社)を上梓。
撮影 加藤孝信
1989年より小川プロダクションに参加。92年の解散に伴いフリー・キャメラマンに。その後『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』(06/藤原敏史監督)、『無人地帯』(11/藤原敏史監督)、『沖縄 うりずんの雨』(15/ジャン・ユンカーマン監督)、『もうろうをいきる』(17/西原孝至監督)、『三里塚のイカロス』(17/代島治彦監督)、『きみが死んだあとで』(21/代島治彦監督)、『スープとイデオロギー』(21/ヤン ヨンヒ監督)、『うつろいの時をまとう』(23/三宅流監督)などのドキュメンタリー作品に参加。
編集 平野一樹
1983年種子島生。2005年、日本映画学校(現・日本映画大学)卒。
在学中より編集技師の宮島竜治に師事。主な参加作品に映画『変態だ』『ニワトリ★スター』『ありがとうモンスター』 ドラマ「僕とシッポと神楽坂」「トクサツガガガ」「ドゲンジャーズシリーズ」など
アニメーション 小川 泉
1986年愛知県生まれ。2005年より大阪在住。大阪芸術大学映像学科卒業。映画撮影所、ストップモーションアニメーションスタジオで主に映像編集として勤務した後に、フリーランスとして独立。個人でのアニメーション制作を本格的に開始し、2021年制作『山火事』が国内外の映画祭に選出、第6回ベイルート国際女性映画祭にて審査員特別賞を受賞。ロトスコープを軸としたアニメーション制作を中心に、映像編集・モーショングラフィックスも手がける他、上映企画、フィルム映写、サイレント映画のデジタル化など、活動は多岐に渡る。
クラウドファンディングを通じてご支援いただきました
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株式会社山形屋 LS ELECTRIC Japan株式会社 高知県日韓親善協会
郭 郁三 木瀬 照雄 清原 正子 郡司 典子 後藤 智信 東海林 毅 田村 哲朗
朴 元浩 増田 智行 三上 三千代 山﨑 政男 𠮷田 恵輔
佐藤 現 陶器好き 太田 善隆 福滿 なみゑ 中原 徳子 Yoko Yabe 大野 洋子 佐藤 貢三
カン・ユンス 西野 友季子 KR 松岡 礼子 有島 希音 大園 高明 小山 道徳 近藤 千秋
松倉大夏応援団 SEAMI project 嶋田 恵美 平田 賢一 中川 龍太郎 青嶋 昌子 五十嵐 美紀 濱野 敏子
三宅 はるえ 大塚 いつ子 呉 仁煥 春園幸宏 張 一順 文 世一 馬男木 美喜子 草波 春香 前川 衛
足立 紳 勝又 豊子 加藤 れん 中島 京子 小山内 照太郎 森永 美華 井上 舞子 日置 直子 筒井 純子
櫻井 真理子 内堀 義之 金 裕美 伊藤 比呂満 田川 友紀 平島 茜 Daria Oksytiuk 相馬 有紀実
藤田 功一 しょっぴー 陶彩 高見 Yamaguchi Miho YUJI KITAMURA マシュー・チョジック
(敬称略)唐木 信幸 横江 泰宣 山内 孝志 福島 千絵 福田 涼介 山元 隆弘 宮本 美菜子 山本 裕里子
誠にありがとうございました
出演: 十五代 沈壽官 十五代 坂倉新兵衛 十二代 渡仁 ほか
語り:小林 薫
企画・プロデュース:李 鳳宇 | 監督:松倉大夏
撮影:辻 智彦、加藤孝信 |録音:菅沼緯馳郎、藤田秀成 |編集:平野一樹
アニメーション:小川 泉 | 音楽:李 東峻 | 整音:吉方淳二 |カラーグレーディング:俵 謙太
編集助手:七宝治輝 |宣伝美術:李 潤希 |プロデューサー:長岐真裕
特別協賛:株式会社フェドラ 、Asia Society Japan Center、大韓航空、財団法人 李熙健韓日交流財団
助成:文化庁 「ARTS for the future! 2」補助対象事業
2023年|117分|日本|日本語・韓国語|カラー|5.1ch|DCP
企画・製作・提供:スモモ 配給:マンシーズエンターテインメント
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